箕面市 瓦修理!部分メンテナンスで瓦の耐風性・防水性を高める

※2021年11月11日 記事公開

こんにちは!屋根工事専門 マックスリフォームです。

箕面市で瓦修理をお考えですか?

今回は、弊社が箕面市でおこなった瓦屋根の部分修理をご紹介します。ガタガタにズレた壁際の瓦や外れ落ちた屋根端の瓦。

これらを部分修理で、耐風性・防水性にすぐれる丈夫な屋根に施工いたします。

箕面市 瓦修理【ビフォーアフター】

まずは、弊社が箕面市でおまかせいただいた瓦修理のビフォーアフターをご紹介します。
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修理前の瓦屋根
上写真は修理前の瓦屋根です。屋根頂点に積まれた瓦がくねくねと曲がり歪んでいます。

これは、下地材の劣化により瓦が不安定になっている証拠です。
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一直線に整った修理後の棟瓦
台風や地震による被害が懸念されていた棟を下地から造り替えました。

「強力棟工法」という方法で耐風性にすぐれる棟に仕様変更しています。

台風や地震、大雨にも負けない強い棟に仕上がりました。

部分的な修理であっても屋根の防災性を向上させることが可能です。



箕面市 瓦修理!部分メンテナンスで瓦の耐風性・防水性を高める

それでは、弊社が箕面市でおこなった瓦屋根の部分修理の模様をくわしくみていきましょう。
地域
箕面市
築年数
約30年
屋根材
釉薬(ゆうやく)瓦
修理のきっかけ
瓦の落下、瓦の歪みやズレ
修理方法
部分的な瓦メンテナンス

箕面市 瓦修理step1「修理前」

まずは、修理前の瓦屋根をみていきましょう。
袖瓦の歪み・瓦の飛散
軒先から屋根を見上げて右端に設置された瓦のことを「右袖瓦(みぎそでがわら)」といいます。

修理前は右袖瓦が一枚、はずれて無くなっていました。瓦の下からは茶色の下地が露出しています。これは「葺き土(ふきど)」です。

こちらの瓦屋根は「土葺き(つちぶき・どぶき)工法」で葺(ふ)かれています。

土葺きの瓦屋根は瓦を固定するために、「葺き土(ふきど)」とよばれる粘土状の素材が使用されています。

ただ、葺き土は経年とともに脆くなり砂状に変化します。これが、瓦のズレや歪みを引き起こすのです。
袖瓦の歪み
こちら側の屋根端に設置されているのは、「左袖瓦」です。軒先から見て左側の屋根端に設置される瓦ですね。

左袖の瓦は落下している箇所がありません。しかし、瓦をよくご覧ください。

屋根端に葺かれた瓦が一直線ではなく、ガタガタと歪んでいるのがお分かりいただけると思います。これも、葺き土の劣化が引き起こす現象の一つです。

葺き土は屋根の防水材としての役割も果たしています。しかし、約30年もの長い期間、「濡れる・乾く・濡れる・乾く」を繰り返した葺き土は本来の粘着性を失い砂状に変化します。

すると、葺き土の粘着性が低下したことで瓦が不安定になるのです。そこへ、地震や強風などが影響すると「瓦の飛散、落下」などに発展します。

特に、屋根端の袖瓦は強風による影響を受けやすいです。
本棟現状
こちらは屋根面と屋根面が合わさる「棟(むね)」です。

こちらの棟には熨斗瓦(のしがわら)が三枚、冠瓦が一枚、合計四段の瓦が積まれています。

一見、何もトラブルが生じていないようにも見えますね。しかし、熨斗瓦をご覧ください。

棟頂点に積まれた半円状の瓦の下にある四角い瓦が熨斗瓦です。本来は一直線のはずの熨斗瓦がガタガタにズレているのが分かります。

これも内部の葺き土の脆弱化が原因の症状です。ずれた瓦は固定力が低下し強風の影響を受けやすくなります。

また、瓦がズレているということは屋根に「不要な隙間」が生じているということでもあります。屋根の生じた不要な隙間は雨漏りに発展する可能性が高いです。

壁際のし積みのズレ
上写真は壁際と屋根の境目に積まれた熨斗瓦です。こちらもガタガタにズレています。

屋根と外壁という異素材同士の合わさる部分は「取り合い」ともよばれ、雨水の浸入口のなりやすい場所です。

瓦のズレにより、壁際に生じた不要な隙間は雨漏りに発展することが多いです。大きなトラブルを未然に防ぐためにも、早目の対処が望まれます。

今回の瓦修理では、「袖瓦」「棟瓦」「壁際」の3か所を部分的にメンテナンスし、屋根の防水性・耐風性を復旧いたします。

箕面市 瓦修理step2「棟瓦を解体、撤去」

棟捲り開始
まずは、棟瓦の修理からみていきましょう。上写真は棟に積まれた瓦をはずしたところです。

中からは脆くなった葺き土が現われました。見るからにサラサラとしており、触れるとボロッと崩れ落ちます。

これでは分厚く重い瓦を留めておけません。つまり、下地から造り直す必要があります。

箕面市 瓦修理step3「葺き土の撤去、清掃」

棟撤去
脆くなった葺き土は可能な限り取り除きます。

刷毛や塵取りを使って不要となる葺き土を土のう袋に詰め込みます。葺き土を取り除くと棟の隙間が現れました。

ただ、2021年現在、屋根下地として葺き土を使用することはほとんどありません。今回は、葺き土よりも耐久性・防水性にすぐれる新素材を使用します。

箕面市 瓦修理step4「強力棟金具を固定」

強力棟金具
今回、以前のような4段積みの棟瓦は造りません。「強力棟工法」という耐風性にすぐれる工法を採用し、冠瓦一枚で仕上げます。

強力棟工法とは、震度7にも耐え各地の基準となる風速にも耐えうる条件としたガイドライン工法により施工する棟です。

耐風性・防水性・耐久性にすぐれるため、「防災棟」ともよばれます。強力棟の特徴は、上写真の専用金具を使用し、既存屋根下地と棟とをほぼ一体化するということです。
葺き土⇒熨斗瓦3枚⇒冠瓦⇒銅線で結ぶ(落下防止)⇒屋根と棟の隙間に漆喰(しっくい)を施工
屋根下地に専用金具を緊結⇒金具に垂木(たるき)を緊結⇒防水性と耐久性にすぐれる新素材の下地材を施工⇒冠瓦1枚⇒冠瓦の真上からパッキン付きビスで緊結

箕面市 瓦修理step5「金具に芯材をビス固定」

強力棟金具に固定した垂木(たるき)
先ほどの強力棟金具に棟の芯となる垂木(たるき)をビスで固定します。これが棟の下地となります。

このように、いくつもの部材を確実にビスで留め付け緊結することで、既存屋根と棟とを一体化させ棟の耐風性を確保します。

箕面市 瓦修理step6「なんばん漆喰を施工」

防災棟下地作成
垂木の両サイドに見える黒い素材は「なんばん漆喰」です。

なんばん漆喰は葺き土に代わる棟下地で、素材自体が水を弾くという特徴があります。

その理由は、なんばん漆喰に「シリコン」や「油脂」「防水材」などが含まれているからです。そのため、葺き土に比べて防水性・耐久性にすぐれます。

棟下地になんばん漆喰を使用することで、棟を下地から丈夫に仕上げられます。

箕面市 瓦修理step7「丸瓦をビス固定」

防災棟
強力棟金具・垂木・なんばん漆喰でしっかりと整えた下地の上から、棟瓦となる丸瓦をのせパッキン付きのステンレスビスで留め付けます。

棟に使用するビスは、ビス頭部分にゴムパッキンが付いており、瓦に押し付けることでゴムがつぶれてビス穴を塞ぎます。

瓦の頂点から内部の芯材に向けてビスで固定することで、棟の高い耐風性・防水性を実現しました。

続いて、今回の瓦修理のきっかけとなった袖瓦の修理に取り掛かりましょう。

箕面市 瓦修理step8「袖瓦を解体し葺き土を撤去」

袖瓦捲り
既存の袖瓦をめくり、内部に敷かれた葺き土を撤去します。脆くなった葺き土では瓦を留められないからです。

本来、袖瓦は釘で固定されています。しかし、こちらの袖瓦に留め付けられた釘は経年により腐食し、瓦には穴だけが残っていました。

「下地の脆弱化」と「釘の腐食による固定力の低下」により、袖瓦が不安定になっていたところに強風が影響し、瓦が外れてしまったと考えられます。

そのため、丈夫な瓦屋根に仕上げるためには下地のメンテナンスが必要です。もちろん、瓦自体はまだまだ使えるため後ほど復旧します。

箕面市 瓦修理step9「なんばん漆喰で下地を施工」

袖葺き直し
袖瓦の下地として使用するのは「なんばん漆喰」です。

なんばん漆喰を積み、その上から袖瓦をのせてビスで固定します。ただ、元々空いている釘穴にいきなりビスを打ち込むと瓦が割れてしまう恐れがあります。

そのため、瓦にビス打ちする前には、事前に錐(きり)を使って元々ある釘穴を押し広げ、ビスを打つための下穴を設けます。

箕面市 瓦修理step10「袖瓦をビス固定」

袖葺き直し完成
さらに、袖瓦の表面からもビスを打ち込みしっかりと固定します。これで袖瓦の葺き直しは完了です。

以前よりも瓦の固定力が高まり、下地になんばん漆喰を使用したことで耐久性・防水性も向上しました。

箕面市 瓦修理step11「壁際・熨斗瓦の下地造り」

熨斗瓦下地なんばん積み
最後は、壁際に積まれた熨斗瓦の積み直しです。葺き土の劣化によりガタガタにズレていた熨斗瓦。

これらの瓦も一旦撤去し、内部の葺き土を丁寧に取り除きます。その後、上写真のようになんばん漆喰を詰めていきます。

簡単そうに見えるかもしれませんが、熨斗瓦を最適な角度と位置で仕上げるためには、なんばん漆喰を詰める量が重要です。

多すぎても少なすぎてもいけません。

箕面市 瓦修理step12「熨斗瓦を復旧」

熨斗瓦積み直し
壁際に施工したなんばん漆喰の上から、はずしていた熨斗瓦を復旧します。熨斗瓦を積む位置と角度が防水性に大きな影響を与えます。

特に壁際の場合、ちょっとした隙間であっても雨水の浸入口に発展しやすいです。

雨水を入り込ませないことはもちろん、雨水を適切に逃がすためにおこなう職人のひと手間のことを「雨仕舞(あまじまい)」ともいいます。

箕面市 瓦修理step13「完了」

下地の劣化によって不安定になっていた瓦屋根の部分修理が完了いたしました。
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ガタガタにズレた修理前の瓦
ガタガタにズレていた修理前の壁際・熨斗瓦です。

雨漏りはもちろん、瓦の脱落による被害も懸念されていました。
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修理後の壁際瓦
修理後の壁際に積まれた熨斗瓦は、雨水が適切に排水されるよう最適な位置と角度で積まれています。

ガタガタに歪んでいた瓦が一直線に整い、筋が通りました!

瓦職人が下地から丁寧に造り直しています。
修理後の瓦屋根
葺き土のみで瓦を留めている状態であった修理前の屋根。しかし、瓦を固定するための葺き土が脆くなり、瓦の不具合に発展していました。

今回、部分的ではあるものの、下地からしっかりと造りなおしたことで、これまでよりも丈夫な瓦屋根に仕上がっています。

特に、台風時の被害を受けやすいのが棟です。こちらは、強力棟に仕様変更したことで、これまでよりも格段に耐風性が向上しています。

このように、部分的な瓦修理であっても屋根の防災性を向上させることが可能です。

「築年数の経過した瓦屋根に不安を抱えている…」

「次の台風で瓦が被害を受けないか心配…」

このような場合も、プロが無料で駆けつけ屋根をくまなく調査いたします。お気軽にご相談くださいね!



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マックスリフォーム 松本和也
箕面市で瓦屋根のちょっとしたお悩みやトラブル、リフォーム、修理・メンテナンスなら、瓦屋根を知り尽くした私たち「マックスリフォーム」にお任せください!

瓦は屋根の中でもっとも高寿命な屋根材です。しかし、瓦自体は高寿命でも瓦を留めている釘や葺き土、漆喰などは瓦よりも先に劣化します。

だからこそ、お住まいを健全に保つためにも瓦屋根にはプロによる定期的な点検がおすすめです。

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今回ご紹介した瓦修理は「瓦の落下」がきっかけでしたね。

雨漏りや瓦の飛散・崩れなどの大きなトラブルを未然に防ぐためには、定期的な点検でちょっとした屋根の不具合を早目に解消しておくことが必要です。

何より、災害に強い屋根仕様にしておくことで、お住まいをより長持ちさせ安心してお過ごしいただけます。

箕面市へはいつでも無料で駆けつけ、相談・現地調査・ご提案・お見積もりいたします。

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